進化する“海魔神”西武・平良 明かした最速160キロの秘訣は「速く動くこと」
今季2セーブ目、中継ぎでも抑えでも「何も変わらないです」
■西武 3ー0 ロッテ(13日・ベルーナドーム)
西武は13日、守護神の増田達至投手ら6選手の新型コロナウイルス陽性が判明した。それでも同日、本拠地ベルーナドームで行われたロッテ戦に、5投手の継投で3-0の零封勝ち。リーグトップの22セーブを挙げている増田に代わり、平良海馬投手が9回を締め今季2セーブ目を挙げた。平良は今月26、27日の「マイナビオールスターゲーム2022」にも、監督選抜で2年連続2度目の出場が決まり、俄然注目度を増している。
平良はこの日、いつもより1イニング遅く、3点リードの9回にマウンドに上がった。先頭のレアードには、今季新たに導入したフォークが真ん中やや内角寄りに入ったたところを左前打されたが、続く佐藤都を152キロの速球でニゴロ併殺打に仕留め、最後は代打・井上を全てストレートで3球三振に斬った。
昨季も増田が不振で2軍調整となった後、抑えを務めた。ついた異名が「海魔神(かいまじん)」。年間トータルで62試合21ホールド20セーブ、防御率0.90をマークした。「(中継ぎでも抑えでも)何も変わらないです」とあっけらかんとしている。今季成績も42試合28ホールド、防御率0.89で、ここまでは昨季並み。しかし、投球スタイルを毎年確実に進化させているところは驚異的だ。
昨季はあえて全投球の4割弱に抑えた最速160キロのストレートの割合を、今季は5割近くまで上げている。新球フォークも15%ほどを占める一方、昨季投げていたチェンジアップはほとんど封印。「昨年は右打者に対してチェンジアップをなかなか投げられず、今年は右打者にも落ちる球を投げたくて、フォークにしたんですけど……今日レアード選手に打たれました」と苦笑まじりに明かす。