菊池雄星、大谷翔平らOBの存在をエネルギーに 創部3年目、花巻東高女子野球部の挑戦

花巻東高女子硬式野球部【写真:佐々木亨】
花巻東高女子硬式野球部【写真:佐々木亨】

花巻東高女子野球部の1期生は3人、現在は総勢71人の大所帯に

 白球を追う目は、どこまでも純粋だ。野球ができる喜びを感じている彼女たちは、北東北地域初として誕生した女子硬式野球部の誇りも胸に、日々の練習に打ち込む。

 花巻東高女子硬式野球部は、2022年で創部3年目を迎えた。1期生の3人は今年3月に卒業。彼女たちの思いを受け継ぐ部員は今、総勢71人(3年=9人、2年=36人、1年=26人)まで増えた。県内はもちろん、今では遠く福岡、愛知、新潟、神奈川、埼玉、群馬といった各地区から岩手の地に集まる。創部年に入学して、今はチームをまとめる主将の萩原日和(3年)が野球部の歩みを思い起こす。

「1年生の頃は、先輩方の苦労を身近で感じていました。チームのルール作りなどから始まり、13人でスタートしたチームのやるべきこと、改善していかなければいけないことはたくさんありました。人数も少ないですから、練習がうまく回らないこともありました。でも、部員が増えた今は守備や打撃でも、しっかりと練習できる環境になった。『できる練習』が増えましたね。全国的にはまだまだですけど、チームとして少しずつ実力がついてきている実感はあります」

 岩手県北上市出身の萩原は、小中学校ではソフトボールで投手を務めた。中学3年の秋頃、ちょうど高校の進路を考えていた時に花巻東高に女子硬式野球部ができる話を聞いた。「もともと野球が好きで、高校で野球ができると思ったら嬉しかった」。

 花巻東高への進学に、迷う余地はなかった。萩原にとって、“憧れのユニホーム”を着ることができることも大きなモチベーションだった。

創部の年に菊池雄星、大谷翔平から届けられたプレゼント「心から嬉しい」

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