社会人野球で再会した「ブーちゃん」に驚き… 和田一浩コーチが感じた“頼もしさ”

JR東海の臨時コーチを務める元中日・和田一浩さん【写真:篠崎有理枝】
JR東海の臨時コーチを務める元中日・和田一浩さん【写真:篠崎有理枝】

JR東海でコーチ務める和田一浩さん、再び出会った「ブーちゃん」に驚き

 西武、中日で活躍し、42歳で2000安打を達成した和田一浩さん。2021年からは社会人野球のJR東海で臨時コーチを務めている。「自分の勉強にもなるし、声をかけてくれたことに恩返しをしたい」との思いから快諾し、選手たちを直接指導する。プロとは技術や身体の違いはあるものの、選手たちの一生懸命さが伝わってくると話す。

 個々の選手がレベルアップできるように、打撃理論を伝えることに力を入れている。選手たちには、納得して練習に取り組んで欲しいと考えているため、コミュニケーションを取りながら指導に当たる。また、体の使い方や特徴だけでなく、感性や目指すところもそれぞれ異なるため、選手たちの性格を理解することから始めた。

「バッティングは難しいことをやっています。説明しながらやらないと、一方通行になりやすい。相手が理解してできるか、トライして意味のあるものなのか。選手に合った理論でやっているつもりです。一つのことをこつこつやりたい選手、いろいろなことをやりたい選手、あまり口を出さないほうがいい選手、付きっ切りで見てあげないと心配な選手など性格もさまざまですが、接しているとなんとなくわかってきます」

 チームには、亜大から2009年のドラフト3位で中日に入団し「ブーちゃん」の愛称で親しまれた中田亮二内野手が在籍している。中田とは2010年から2014年まで共にプレーし、2010年にはリーグ優勝を成し遂げた。中田が2014年オフに戦力外通告を受けチームを去るとき、特別に声をかけることはなかったが「まだ野球が続けられるから良かった」とホッとしたという。久しぶりに見たかつてのチームメートは、頼もしい存在へと成長を遂げていた。

「ヘッドスピードが全然違います。プロでやってきただけのものを持っている。34歳とベテランになりましたが、彼の今までやってきた経験はチームにとってすごく大きい。彼が都市対抗の試合で元気でいてくれるのと、そうでないのとでは戦力が変わってくる。大舞台になったときの存在価値が、すごく高まる選手です」

社会人野球で“ベテラン”となった選手のすごみ…「恩返しをしてほしい」

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