610億円オファーに“NO” 若き至宝の決断に521発男も疑問「何が起きている」
2020年には首位打者を獲得、昨年は大谷をHR競争で撃破
ナショナルズのフアン・ソト外野手が、15年総額4億4000万ドル(約610億円)の契約延長オファーを拒否したと、複数の米メディアが伝えた。これまでのMLBの契約の最高額は、エンゼルスのマイク・トラウト外野手の12年総額4億3200万ドル(約592億円)で、オファーを受け入れれば球界最高額の契約だったが、これを拒否。ナショナルズは他球団とのトレード交渉を受け入れる方針だという。
23歳のソトは、メジャーに昇格した2018年に22本塁打を記録。同年オフには日米野球で来日し、2本塁打を放った。2019年には34本塁打、110打点の好成績を残し、2020年には首位打者も獲得。昨季はホームランダービーの1回戦でエンゼルスの大谷翔平投手と対戦し、延長戦の末に破っている。
ソトの今季の年俸は1710万ドル(約24億円)となっており、米紙「USAトゥデイ」は、少なくとも年俸4000万ドル(約55億円)の契約を求めていると報じた。FA権を得るまでチームに残留し、あと2年でソトがFAになる場合、最初の5億ドル(約693億円)選手になる可能性があると予想している。
ナショナルズのデーブ・マルティネス監督は、「彼とはもちろん話をしていく。成り行きを見守るしかないが、結局のところ、自分に相応しいもの(契約)を手にする。願わくば、その場所がここであってほしい。彼のことを気に入っているから」と、チームに残ってプレーすることを望んでいるという。
MLB公式サイトによると、ソトは16日(日本時間17日)の試合前に去就について言及。「情報は内密にしておきたい。知りたいことがあるなら、スコット(代理人のボラス氏)に聞いてよ。僕はただ野球をするだけさ。僕はこのチームでプレーできてうれしく思っている。なぜ(チームを)変える必要があるんだろうか?」とナショナルズでのプレーに前向きなコメントを残した。
オファー拒否について、米スポーツ局「FOXスポーツ」の番組に出演したMLB通算521本塁打を誇るフランク・トーマス氏は、「私は混乱しています。チームが愛を示しているというわけです。それに対して『No』というなんて。何が起きているのでしょう。私ならすぐに契約しますよ」と驚きの表情を浮かべた。若き大砲は、果たしてどんな巨額契約でサインするのか、去就に注目が集まる。
(Full-Count編集部)