投手転向の根尾へ「先は開ける」 “コンバート経験者”が語る成功への鍵とは?

西武、中日で活躍した和田一浩さん【写真:篠崎有理枝】
西武、中日で活躍した和田一浩さん【写真:篠崎有理枝】

42歳で2000安打達成の和田一浩氏、プロ6年目にコンバート

 西武、中日で活躍し、42歳で2000安打を達成した和田一浩さん。東北福祉大、社会人の神戸製鋼を経て1996年のドラフト4位で捕手として西武に入団し、6年目の30歳で外野手に転向した。20代の安打数は計149本。30代でその数を量産し、大記録を打ち立てた。コンバートは打撃にどんな影響をもたらしたのか。また、外野手から投手へ転向した中日・根尾昂投手への期待も語った。

 西武に入団後は捕手と外野手を兼任。2002年のコンバートをすんなりと受け入れられたわけではない。捕手にはこだわりがあったが「試合に出るチャンス」と気持ちを切り替えた。

「まずは1軍の試合に出なければいけない。試合に出るためのチャンスは絶対に逃さないという気持ちでした。結果的に、そのチャンスを掴ませてくれたので、コンバートは良かったんじゃないかなと思っています」

 捕手は、打者とどうやって勝負したのか配球を覚えるなど記憶力も必要とされた。さらに、投手のことも考えなくてはならず、難しさを感じていた。外野手に転向したことで、自分のことだけを考えて対戦相手と勝負できるようになったという。

「『誰に何を投げたのか、聞かれてパッと出てくるように』と言われていたけれど、覚えきれなかった。キャッチャーはピッチャーのことをまず考えますから、間接的な部分もあってすごく難しかったです。コンバートによって、やることも、考えることも減りました。バッティングを中心に考えることができるようになり、プレーヤーとして、自分中心でできるようになった。キャッチャーはタイプ的に向いてなかったし、やれる能力がなかった。バッター一本でいけたのは、僕にとっては良かったと思います」

根尾へ助言「練習する体力、強さが備わってくると、先は開ける」

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