球宴MVPの清宮幸太郎もブレーク確実!? プラスワン投票で出場した選手の“法則”
のべ4人選出の日本ハム勢…シーズン好成績の“吉兆”に清宮は続けるか
〇2012年:角中勝也(ロッテ)
角中は独立リーグからプロ入りして6年目の、2012年に大ブレークを果たした。投高打低の傾向が強まる中で快調に安打を重ね、打率.349で見事に交流戦の首位打者を獲得。シーズン全体でも打率.312という数字を残し、独立リーグ出身者ではNPB史上初となる首位打者の栄冠に輝いた。
その後もロッテの主力打者として活躍を続け、2016年には自己最高の打率.339を記録して、2度目の首位打者を獲得。現時点で独立リーグ出身者としては最多となる1203安打を記録しているヒットメーカーにとっても、プラスワン投票で初の球宴出場を果たした2012年は、まさにキャリアのターニングポイントといえるシーズンだった。
〇2013年:内川聖一(ソフトバンク)
内川は横浜時代の2008年に右打者ながら.378という驚異的な打率を残し、自身初の首位打者を獲得。そこから7年連続で打率3割を記録する球界屈指の安打製造機として活躍した。2011年にソフトバンクに移籍すると、同年.338と投高打低をものともしない高打率を残し、史上2人目となる両リーグ首位打者の偉業を達成した。
プラスワン投票でオールスターに選出された2013年は、連続打率3割の記録を継続しただけでなく、自己最多の13本塁打、92打点を記録。シーズン終盤は4番も任された。自身4年ぶり、ソフトバンク移籍後では唯一となる全試合出場も達成するなど、充実のシーズンを送っている。
〇2018、19年:大田泰示(日本ハム)
大田は2016年オフに巨人から日本ハムに移籍し、翌2017年に初めて規定打席に到達。打率.258、15本塁打という強打に加え、俊足と強肩を活かした外野守備でも存在感を見せた。2018年と2019年には2年続けてプラスワン投票で1位となったが、ともに故障で出場はならなかった。
2018年は故障の影響で104試合の出場にとどまったものの、自己最高のOPS.812を記録するなど好調で、ケガさえなければさらなる好成績も見込めたほどの打撃内容だった。続く2019年は2年ぶりに規定打席に到達。ホームラン数も自身初めて20本に到達し、打率も自己最高の.289と、現時点でのキャリアハイとなるシーズンを送った。
そして、2022年にプラスワン投票で選出された清宮は、すでに自身初となる2桁本塁打を記録。昨季の1軍出場なしから今季は一気にブレイクを果たしつつある。清宮もプラスワン投票の“縁起の良さ”を証明する存在となれるか。若きホープが残りシーズンで見せる打撃に、あらゆる意味で注目だ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)