わずか4安打で勝利「伝統と歴史を繋いでいく」 “横浜野球”を体現した2人の2年生

横浜・杉山遥希【写真:荒川祐史】
横浜・杉山遥希【写真:荒川祐史】

2年生左腕・杉山が2失点完投、遊撃・緒方漣が先制打

 第104回全国高校野球選手権大会は9日に大会第4日を迎え、第1試合では横浜(神奈川)が三重に4-2で競り勝ち、甲子園春夏通算60勝を挙げた。安打はわずかに4本だったが、相手ミスに乗じて先制するなど試合巧者ぶりが光った。同校のメモリアル勝利に貢献したのは、杉山遥希投手と緒方漣内野手の2人の2年生だった。

 一つ一つのプレーに隙がなかった。0-0で迎えた3回、1死から鉾丸蒼太内野手(3年)が四球で出塁。盗塁を企て、ワンバウンドを捕手がはじいたのを確認すると、一気に三塁まで進んだ(記録は盗塁と投手の暴投)。ここで緒方がカウント2-2からの5球目、外角球を上手く合わせて右中間に。適時二塁打で先制点を挙げた。

 投げては左腕・杉山が122球を投げ、6安打2失点完投。「久々の甲子園で力が入り過ぎてしまった」と反省も口にしたが、無四球で最後まで投げ切った。

 杉山は昨夏、1年生ながら背番号「1」を背負って聖地へ。智弁学園(奈良)との2回戦に先発するも、制球に苦しみ4四球を与えて4回3失点で降板。試合も敗れた。

「昨年は力負けというのがありましたけど、今年はフィールディングもよくやってくれた」と村田浩明監督も評価する。初回に安打と自らの暴投で無死二塁としたが、2番・宇佐美貴也(3年)のバントを迷わず三塁に送球してアウトに。自らの好守でピンチを脱した。

村田監督「伝統と歴史を繋いでいくというのは嬉しい」

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