侍J栗山監督、視察の大谷翔平に誇り「野球の本場アメリカが喜んでくださってる」

エンゼルス戦を視察した侍ジャパンの栗山英樹監督【写真:盆子原浩二】
エンゼルス戦を視察した侍ジャパンの栗山英樹監督【写真:盆子原浩二】

人選の「第1条件は魂。ぶっ壊れてもいいから日本の野球のためにと」

■ツインズ 4ー0 エンゼルス(日本時間13日・アナハイム)

 侍ジャパンの栗山英樹監督が12日(日本時間13日)、エンゼルスタジアムを訪れ、エンゼルスの大谷翔平投手を視察した。愛弟子がメジャーでプレーしているのを生で見たのは初めてとあって「球場の皆さんが本当に楽しみに彼の動きを見てくれているというのが一番印象に残ったし、そういう選手を1人でも生み出したいと思ってやってきましたので、野球の本場アメリカが喜んでくださっているというのは、そこだけはうれしかったです」と感慨深げだった。

 来年3月に行われるワールドベースボールクラシック(WBC)に出場するのかが注目される大谷。栗山監督は「WBCとかということではなくて、新たな大きな壁に向かって自分がどれだけ打ち破れるのかとずっとやってきた選手。そういう意味ではほかの国の選手たちも、ある程度今回は本当にいい選手が出てくるような感じもあるし、凄く本人も楽しみにしているだろうし、僕がジャパンの監督ということではなく、ファイターズ時代の彼を見ていると大きなものに立ち向かっていくというのがあるので、あとは本人がどういう風に思っているのか」と話すにとどめた。

 大谷はベーブ・ルース以来、104年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打を成し遂げた。「(投打)2つやるということもそうだし、米国でやることもそう。彼がどれだけ凄いかは別問題として、もっともっと日本の野球選手も可能性があるし、過去にもできた人がいたかもしれないと思ってきた。それを翔平が証明している。彼がどうのうのより、彼がやっていることの意味を受け止めていかないといけないと思います」と話した。

 これで米国視察を終えて帰国する。今回の視察を「魂を届ける作業」と表現した指揮官は、人選の際に大事にすることを聞かれると「第1条件は魂。ぶっ壊れてもいいから日本の野球のために、次の世代のために野球をやりますよというのが一番。ただ魂は日本選手みんな持ってくれていると思うので、その上でどういうバランス、どういうチームをつくると一番勝ちやすいのか。投手中心にまず守る、試合をつくれるという前提の中でいくことが必要だと思いますが、その中でどういうメンバーか」と思いを巡らせた。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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