監督の継投指示も「1人で投げ切る」 8強進出の愛工大名電エース左腕が見せた意地
工藤公康を擁した1981年以来のベスト8「それを越したいという気持ちが大きい」
緩急を使い、打たせて取る投球を見せたエースの姿。倉野光生監督は当初、継投策を考えていたが「7回が終わった時点で岩瀬、山田でいきたいと思っていた。でも、本人が『任せてください、いきます。自分が投げ切ります』と言ってきたので」と、有馬の意思を尊重し、試合を託したことを明かした。
今大会は元中日・岩瀬仁紀氏を父に持つ右腕・岩瀬法樹投手(3年)が、投げる度に話題を集めている。それでも、有馬が見せた意地とプライドの力投でチームは1981年以来、41年ぶりのベスト8進出を果たした。
当時、同じ左腕でエースだった工藤公康氏(前ソフトバンク監督)の姿と被るが「偉大な先輩で尊敬はあるが、それを越したいという気持ちが大きい」とキッパリ。中2日となる18日の準々決勝では、第1試合で仙台育英と対戦する。“大先輩超え”を誓った有馬は「良い投手、良いバッター揃っているチーム。自分たちの野球をして一戦必勝でいきたい」と語っていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)