仙台育英の継投策を支えるブルペン捕手の存在 須江監督が信頼置く“分析力”

仙台育英・古川翼【写真:共同通信社】
仙台育英・古川翼【写真:共同通信社】

大会屈指の投手層を有する仙台育英が7年ぶりのベスト4進出

 第104回全国高校野球選手権大会は18日に準々決勝が行われ第1試合は仙台育英(宮城)が愛工大名電(愛知)を2-6で下し、7年ぶりの4強入りを決めた。細かな継投策を見せる仙台育英だが、この日は斎藤蓉(3年)と古川翼(3年)の2投手を起用。須江航監督は「ここ(準々決勝)から日程が詰まってくるので、日本一を取りに行くために2人に投げてもらった」と語り、先を見据えた継投策だった。

 投手層の厚さは今大会屈指だ。「日本一のチーム内競争」を掲げ、部員82人のうち投手陣は3年生だけで19人。須江監督は愛工大名電打線を分析した結果、豊富な投手陣の中から斎藤蓉を今夏初先発に抜擢。「左腕で行きたいと。うちには3枚の左腕がいるけど、持ち球の中で一番相性がよさそう」と先発起用した理由を明かした。様々なタイプの投手を擁するからこそ成せる采配だ。

 明秀日立(茨城)に5-4で逆転勝利した3回戦では、4投手継投策を敷いた。この試合の2回途中から登板し、2回2/3を投げて5安打2失点したエース・古川は「相手さんの投手陣の方が力があった。(仙台育英は)4人で投げている分、自分たちの方が1イニング1イニングしっかり投げられた」と、短いイニングで継投する利点を実感していた。

全員がエースの自覚、頼りになるブルペンキャッチャーの存在も鍵

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