「継投とは思っていなかった」 近江指揮官はエース山田に完投期待も「相当疲れあった」

6回のピンチにマウンドに集まった近江ナイン【写真:共同通信社】
6回のピンチにマウンドに集まった近江ナイン【写真:共同通信社】

「最初からちょっとどうかなという感じが」6回2/3、5失点で交代

 第104回全国高校野球選手権は20日、甲子園球場で準決勝2試合を行った。第2試合で近江(滋賀)は下関国際(山口)に2-8で敗れ、昨夏と同じ4強で力尽きた。この試合も先発はエースの山田陽翔投手(3年)。試合後の多賀彰仁監督は「きょうは継投とは思っていなかった」と、最後まで投げ切らせるつもりだったと明かした。

 初戦から5試合連続でマウンドに上がった山田は6回2/3、被安打7、5失点(自責4)で降板し、右翼に回った。この大会、5試合で計644球を投げたことになる。2-2の同点で迎えた6回には、2死満塁から「7番・二塁」の森凜琥内野手(3年)に右翼へ勝ち越し二塁打を許した。

 多賀監督は試合展開について「中盤までは思った通りの展開だったので、終盤の勝負になるなと思っていたんですけど、6回の2点。山田の状態が思わしくない状態でしたので……。4回、5回の状況を見ていると、持ち直してくれるのかなと思っていたんですけど。相当疲れがあったということですね」と振り返る。その上で「今日は継投とは思っていなかった」とも。山田の完投を想定したゲームプランは修正を迫られ、2番手の星野世那投手(3年)も下関国際打線を食い止められなかった。

 山田の状態について指揮官は「最初からちょっと、どうかなという感じはありましたけども、カウントをとりたいボールがとれなかったという感じですよね。『エンジンがなかなかかからない』というのを本人も言っていたんですけど」と明かす。

 昨夏の4強、今春の決勝進出を「エースで4番」として支えた山田。指揮官は「ようここまで甲子園で11勝をあげてくれて『ありがとう』という言葉をかけました」とねぎらいの言葉をかけたと明かし「彼はこれからですから。これをまた踏み台にして大きく伸びてくれる」と上のレベルでの活躍に期待した。山田はプロ野球志望届の提出を明言している。

(Full-Count編集部)

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