大谷翔平を見殺しの現状が「苛立たしい」 解任から2か月…マドン前監督の“思い”
大型連敗の責任を取らされたジョー・マドン氏、エンゼルスに意見も
チームを去った知将は、苦しみ続けるチームを外からどう見ているのか。6月にエンゼルス監督を解任されたジョー・マドン氏に対し、米紙「タンパベイ・タイムズ」が19日(日本時間20日)に電話インタビューを実施。球団への思いや、大谷翔平投手が報われない現状への憂いを語っている。
47年ぶりに野球とは“無縁”の夏を過ごしているというマドン前監督。2か月前に起きた突如の解任劇を冷静に振り返る。「それが起こった時、彼らとの提携を解消した。もうなんの感情もない。私にとっては、彼らはもう組織として存在しないようなものだ」。シーズン序盤ながら、結果的に球団ワーストを更新した大型連敗の責任を負った。
球団とは絶縁となったが、「まだ多くの選手やスタッフとテキストメッセージでやりとりしている。電話した人もいる。連絡は取っているよ」とも。フィル・ネビン監督代行が率いるチームは、シーズン終盤に向かう中でも一向に上向かないが「組織としては、全てに無関心なんだ。彼らが悪くなることを願うということは、本当に素敵な友人たちが悪くなることを願うということ。私にはそれはできない」と語った。
大谷とマイク・トラウト外野手というメジャーを代表する2大スーパースターが在籍しながら、勝利に結びつかないもどかしさは感じているようで「不思議」「苛立たしい」という言葉で表現。「改善しないといけないことが山ほどある。彼ら(トラウトとオオタニ)だけではできない。改善が必要なのは地味な物事。光り輝く物ではない。それはすでに持っている」と意見した。
その上で、エンゼルスに限らず、フロントの意向が強くなりつつある現状にも言及。「今は昔のように監督のゲームではなく、完全にフロントオフィスのゲームなんだ」。自由にタクトを振れなかった前指揮官。結果的に、解任で事態が好転しなかったという事実だけが残った。
(Full-Count編集部)