中学時代は「練習は好きではなかった」 プロ注目、星稜エースに恩師が感じた覚悟

宜野湾ポニーズ時代の星稜・マーガード真偉輝キアン【写真提供:宜野湾ポニーズ】
宜野湾ポニーズ時代の星稜・マーガード真偉輝キアン【写真提供:宜野湾ポニーズ】

マーガードは燕・奥川に憧れ、故郷・沖縄を離れて星稜に進学した

 甲子園では望むような結果を残せなかったものの、強豪校のエースとして立派に成長した姿を見せた。今春の選抜大会、夏の選手権と2季連続で甲子園に出場した星稜(石川)のエース、マーガード真偉輝キアン投手(3年)。中学時代から注目される存在だったが、当時は決して“練習好き”ではなかったという。

 米国人の父を持つマーガードは中学3年時には身長が180センチを超え、既に最速138キロを誇っていた。U-15日本代表にも選ばれたが、当時監督として指導した「宜野湾ポニーズ」の知名朝雄さん(現総監督)は「練習はあまり好きではなかったですよ」と笑う。

 宜野湾ポニーズはオリックス・宮城大弥投手らプロ選手も輩出している沖縄の強豪中学硬式野球チーム。今夏のポニーリーグの日本一を決める「マルハンインビテーション大倉カップ 第48回全日本選手権大会」でも準優勝に輝いている。そんな宜野湾は遠投を練習メニューの一つに取り入れているが、マーガードはグラウンドの端で短い距離でキャッチボールをしていることが多かったという。

「隠れるようにやっていましたよ(笑)。体が大きかったのですぐに見つかりますけどね」

 マーガードの転機となったのは中学3年になる2019年の春。星稜の試合を見たのがきっかけだった。奥川恭伸投手(ヤクルト)、山瀬慎之助捕手(巨人)、内山壮真捕手(ヤクルト)らがいた星稜は同年の選抜大会で2回戦進出、選手権で準優勝を果たした。マーガードは「奥川さんのような投手になりたい」と知名さんに語り、複数の高校から誘いを受ける中、星稜への進学を決めた。

知名さんは不安も…感じた覚悟「全国で戦いたいという思いが芽生えた」

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