失速ヤクルトを甦らせる鍵はどこに? OB評論家が分析「山田哲人の復活が不可欠」
村上が打撃3部門でトップも、チームの得点力はガタ落ち
快調に首位を走ってきたヤクルトの頭上に、にわかに暗雲が垂れ込めている。7月2日に2リーグ分立後最速で優勝マジックを点灯させたが、その後新型コロナ陽性判定を受ける選手が続出したこともあって、7月は7勝13敗(勝率.350)と負け越し。8月も22日現在、6勝10敗(勝率.375)と黒星が先行し、2位DeNAに4ゲーム差まで迫られている。復活の鍵を握る選手は誰か。現役時代にヤクルト、横浜(現DeNA)など4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が分析した。(数字は22日現在)
雲行きが怪しくなってきた。4番の村上宗隆内野手は相変わらず好調で、44本塁打107打点、打率.327でリーグ3部門トップ。しかし打線はつながらず、6月の1試合平均5.9得点から、7月は3.9得点、8月は22日現在3.7得点と、チームの得点力はガタ落ちだ。
野口氏は「ヤクルトは“平常運転”さえできれば、優勝にこぎつけることができると思いますが、現状ではそれができていない。ポイントは、村上の前後を打つ打者でしょう」と指摘。「特に(山田)哲人(内野手)が打たないと、ヤクルト打線は本来の破壊力を発揮できません」と話す。山田は打率.238、19本塁打55打点。7月に新型コロナウイルスに感染して14日間抹消され、復帰後も調子が上がっていない。ここにきて“定位置”の3番から1番に配置転換される試合も増えてきた。