失速ヤクルトを甦らせる鍵はどこに? OB評論家が分析「山田哲人の復活が不可欠」
急浮上のDeNA、首位打者争う佐野をアシストする牧、宮崎の存在
村上の前後を打つ打者の調子は、NPBに2004年のダイエー(現ソフトバンク)・松中信彦以来18年ぶりの3冠王が誕生するかどうかにも、大きく関わってくる。村上は本塁打で巨人・岡本和真内野手に20本差、打点で阪神・大山悠輔内野手に36点差をつけ、よほどの長期離脱でもない限り2冠は確定的だ。問題は、2厘差のDeNA佐野恵太外野手らと争う打率ということになる。
「相手が優勝を争うDeNAであれば、タイトル争い重視のおかしな四球合戦にはならないでしょう。とはいえ、戦略上村上を歩かせることは当然ありうる。ヤクルトとしては、前を打つ打者が塁を埋め、後ろを打つ打者は調子を上げて、村上を歩かせづらい状況をつくることが重要になるでしょう」と野口氏。一方、DeNAの佐野はもっぱら3番を務め、4番に20本塁打67打点の牧秀悟内野手、5番に打率.318の宮崎敏郎内野手が控えていて、四球で歩かされることが少ない。
ヤクルトの場合は3番を打つ山田、もしくは塩見泰隆外野手。5番を務めることが多いドミンゴ・サンタナ外野手。このあたりがリーグ連覇の鍵を握っていると言えそうだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)