阪神バッテリーは「気持ち良く振られすぎた」　専門家が指摘する“偏った配球”

外角中心の攻めに「左打者に踏み込まれ、気持ちよくスイングされていた」

　この日、バッテリーを組んだのはこれまで5試合連続だった梅野ではなく坂本だった。序盤から外角心の配球で「左打者に踏み込まれ、気持ちよく振られすぎた」と野口氏。初回の失点に繋がった神里の左前打、戸柱の2回の左中間二塁打、3回の適時打はコースが全て外角で、狙いすまされたような打撃を見せつけられた。

　バッテリー間のリズムの悪さも気になったという。青柳がプレートに付き準備を整えても坂本のサインを出すタイミングが遅れ、呼吸が合わず首を振る場面が何度もみられた。「テンポが悪く間延びすることで、守備の時間も長くなる。エースが負けている中で何か変えたいと思うのは当然ですが、今日は違う方向にいったように見えました」と分析する。

　打撃陣は近本が復帰したが、今季22度目の完封負けを喫した。今の今永からはそうそう点は取れない。打線というよりも、今日の敗戦はバッテリーでの部分が大きかったように見えます」。チームは連勝がストップし、2位・DeNAとのゲーム差は「6」。勝負の終盤戦、頼みのエースに試練の時が続いている。

（橋本健吾 / Kengo Hashimoto）