神奈川屈指の右腕がポーカーフェイスを崩した日 涙を流して感謝を表した“恩人”

注目右腕・針谷を支えたOBトレーナー、吉田干城さん【写真:大利実】
注目右腕・針谷を支えたOBトレーナー、吉田干城さん【写真:大利実】

注目右腕・針谷を支えたOBトレーナー、吉田干城さん

 そう言った後、しばし、言葉に詰まり、涙がホロリとこぼれた。

――「いろんな方」という中で、特に思い浮かぶ方は?

「吉田トレーナーです。ピッチングもトレーニングも教えてくれていたので、そのおかげで、ここまでいいピッチングができたと思います。吉田さんに、一番感謝しています」

 吉田トレーナーとは、桐光学園のOBである吉田干城さんのことだ。自身は2002年夏に甲子園出場を果たし、現在は横浜市神奈川区にある「横浜ベースボール整骨院」の院長を務める。2020年からは桐光学園のトレーナーに就き、選手の体と心をサポートしている。

 針谷のことは2年時から取材をしているが、勝っても負けてもさほど表情が変わらず、感情が表に出にくい選手だと感じていた。そんな針谷が流した涙だけに、余計に吉田さんとの関係性が気になった。

針谷が見せた成長の跡「1球1球に意図が見えた」

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