佐々木朗希は最近なぜ打たれる? 専門家が現状を分析「ひとつの正念場を迎えている」

ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】
ロッテ・佐々木朗希【写真:荒川祐史】

完全試合の速球は平均159.8キロ、直近19日は平均155.5キロ

 ロッテの佐々木朗希投手が、26日に本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われる楽天戦に先発する。前回登板の19日の同カード(楽天生命パーク)では、打線の援護を受けて今季7勝目を挙げたものの、6回95球で自己ワーストタイの5失点。初めて1試合3本塁打を浴びた。プロの打者が佐々木朗の剛球に慣れてきた証しなのか? 現役時代にヤクルト、日本ハムなど4球団で捕手として活躍した野球評論家・野口寿浩氏が分析した。

 中継の解説者として19日の前回登板を見つめた野口氏は「(3被本塁打5失点の)一番の要因は、佐々木朗の調子自体が良くなかったことでしょう。ストレートの球速も出ていなかったと思います。佐々木朗と言えば、われわれもファンも相手打者も、4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)で完全試合を達成した時を思い浮かべてしまう。あの時のスピードを想定して打席に入れば、遅く感じるかもしれません」と指摘した。

 完全試合を達成した時の佐々木朗は9回105球を投げ、約61.9%の65球がストレート、約32.4%の34球がフォーク、他にスライダーとカーブが3球ずつだった。ストレートは最速164キロ、平均は約159.8キロに達していた(スピードが表示されなかった3球は除外)。

 それに比べると、19日の楽天戦でのストレートは最速161キロで、平均球速は約4キロダウンの約155.5キロ。球種の割合はストレートが約64.2%の61球、フォークが約34.7%の33球、他にスライダーが1球で、大差はなかった。

「どんな投手でも毎試合絶好調というわけにはいきませんが、佐々木朗の場合、開幕から1シーズンを通して先発ローテで回るのは初めての経験で、ちょうど疲れが出やすい時期ではある。自分のコンディションをどう整えていくか、ひとつの正念場を迎えているとは言えると思います」と野口氏は見る。

26日登板の楽天戦防御率は5.48だが、ZOZOマリンでは同0.73を誇る

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