佐々木朗希は最近なぜ打たれる? 専門家が現状を分析「ひとつの正念場を迎えている」

26日登板の楽天戦防御率は5.48だが、ZOZOマリンでは同0.73を誇る

 楽天との相性の悪さも気になるところだ。25日現在で7勝3敗、防御率2.29をマークしているが、楽天戦に限ると4試合1勝1敗、防御率5.48と極端に悪化する。楽天打線が効果的な対策を立てているのか、単なるめぐり合わせなのかはわからないが、野口氏は「楽天の打者は佐々木朗を全く嫌がっていない、自信を持って打席に入っている印象は受けました」と言う。

 前回対戦では、初回に島内に161キロを右翼線へ先制適時三塁打されたのをはじめ、茂木に右翼席へ2ラン、浅村に逆方向の右翼席へソロ、鈴木大にも右翼席へソロを献上した。

 今季は球場によっても、成績に差が出ている。本拠地ZOZOマリンでは9試合3勝1敗、防御率0.73を誇るが、敵地では7試合4勝2敗、防御率4.69。特に楽天の本拠地・楽天生命パークでは3試合1勝1敗、防御率6.75と最も苦手にしている。

 ZOZOマリンでは、中堅から本塁方向へ強風が吹くことが多く、これがネット裏のスタンドに当たり、グラウンドレベルでは投手にとってアゲンストの風になると言われている。野口氏は「投手がコツをつかむと、この風を利用して、ストレートは伸び、変化球は変化が大きくなります。佐々木朗も、本人が意識しているかどうかはわかりませんが、ZOZOマリンでは球場の特性を生かした投球ができていると思います」とうなずく。

 今回は得意のZOZOマリンで快投を披露するか。抑えても打たれても、令和の怪物はファンの目を引きつけ、議論を呼ばずにはおかない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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