イチロー氏が渡米当初に味わった“洗礼” ファンから硬貨を投げられたことも
長年活躍できた秘訣は“オフを取らないアプローチ”
アジア選手をグラウンドで見ることに慣れていないファンの目にさらされたイチロー氏。ファンが時折スタンドからイチロー氏に向かってモノを投げつけていたことをターナー氏は覚えている。ある試合では、投げつけられた25セント硬貨が頭に当たったこともあったそうだ。
イチロー氏は1年目だけではなく、入団から10年連続200安打以上をマークするなど長きにわたってメジャーの舞台で活躍した。ターナー氏はその理由として“オフを取らないアプローチ”をあげ、そのためほとんど怪我なく過ごせたと話す。異競技のスーパースターであるトム・ブレイディから怪我をせずに出場を続ける秘訣を聞くメッセージが届いたこともあったそうだ。
記事は、他に記憶に残っていることとして、複数の言語で“毒舌”を吐く能力をあげている。イチロー氏にとって、それは他の選手との意思疎通であり、関係を深めることの一部だった。ラテン系選手をその国の言語で笑わせるなど、その毒舌は長年にわたり海外選手たちに印象を残したという。
イチロー氏は現在も多くの意味でアスリートのままだ。今でも日々球場にやってきて選手たちと一緒に体を鍛える。マリナーズが遠征に出ている際は故障中の選手とトレーニングをする。ノックを打ったり、“愛弟子”の有望株のフリオ・ロドリゲス外野手をからかったりすることも珍しくない。21年前は懐疑的に見られたていた日本人野手は現役を退いた後も、マリナーズの“象徴”的存在として輝きを放っている。
(Full-Count編集部)