球団殿堂入り式典を生観戦 NPB時代からの仲、桂ヨネスケさんが語る“イチロー愛”
桂ヨネスケさんはエ軍の試合などを巡った後、イチロー氏のセレモニーを見届けた
まぶたを閉じて見開いた目は潤んでいた――。
8月27日(日本時間28日)、午後6時半から始まったイチロー氏のマリナーズ殿堂入り式典がクライマックスへと入った。満員の観衆で埋まったT-モバイル・パークにイチローコールが沸き起こる。不世出の好打者は式典の最後を16分の英語スピーチで盛り上げた。その姿を記者席から見入っていたのが、桂ヨネスケさんである。
落語家でタレントとしても活躍するヨネスケさんの楽しみは、年に1度のメジャー球場行脚。コロナ禍の影響で3年ぶりとなった渡米は、体調管理を徹底し多忙なスケジュールを調整して実現させた。20日からフィラデルフィア、ピッツバーグ、そしてエンゼルスの大谷翔平の雄姿を見にフロリダのセントピーターズバーグへ移動。そこでレイズとの全4試合を観戦。翌朝は5時に起き、経由便で8時間をかけてシアトルに到着した。
筋金入りのメジャー好きである。その始まりは少年時代にさかのぼる。
「僕が小学生のときに隣に住んでいたおじさんがくれた野球週刊誌に載っていたカージナルスのスーパースター、スタン・ミュージアルの写真を見た時から『大きくなったらメジャーの球場でたくさん試合を見るんだ!』って決めたんですよ。千葉の田舎町で芽生えた夢の一つでした。やめられるわけがないじゃないですか」