球団殿堂入り式典を生観戦 NPB時代からの仲、桂ヨネスケさんが語る“イチロー愛”
メジャー球場行脚は1982年、シアトルから始まったという
74歳になった。最近は持病を抱えているが、熱い思いはずっと変わらない。今回訪れたピッツバーグ・パイレーツの本拠地PNCパークが通算27球場目になった。「30球場は絶対に達成します。残りはレッズ、ナショナルズ、ブルージェイズの3つです」と声を弾ませる。
メジャー球場行脚のスタートはシアトルだった。
1982年、当時パ・リーグの広報部長を務め「パンチョ」の愛称で親しまれたメジャー解説の第一人者、伊東一雄氏(2002年他界)に誘われ、訪れた最初の球場がキングドームだった。マリナーズの元本拠地は2000年の3月に解体されたが、日本にはまだ存在しなかったドームでの野球にヨネスケさんは衝撃を受けた。
「鮮やかな天然芝のフィールドよりドームでの試合が見たかったなんて言うと、今じゃきっと変な顔をされますよ。だって、東京ドームをはじめ日本はほとんどの球場がそれでしょ。観客も違和感などないですよね。あの日、パンチョさんと中に入るとそこはまるで異次元の空間。なんたって打球の音が体育館で打っているような響きでね。鳥肌が立っちゃって。感動しましたよ」
40年来の楽しみの中で、実は、一番なのがイチロー氏に会いに来ることだと告白する。