大谷翔平vs.ジャッジ「ウチの選手が勝つ理由」 熾烈MVP争い…両軍番記者が主張

エンゼルス番ボリンジャー記者「オオタニが投手で200K、打者で30本台後半を打てば」

 MVPは全米野球記者協会(BBWAA)の在籍記者による投票で決まる。選考基準は個々の記者の見識に委ねられるが、そこで重視される傾向にあるのが「WAR」だ。セイバーメトリクスによる打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価する指標で、31日(同9月1日)終了時点で、ジャッジはメジャー1位の「7.8」。大谷はメジャー2位の「7.3」と追走する(Baseball-Referece参照)。

 泣いても笑っても、残り1か月。ボリンジャー記者は「WAR」と「本塁打」アップが、大谷の連続MVP獲得に向けたキーポイントになると見ている。

「WARは大きな要素の1つです。昨年はショウヘイがトップでしたが、今年はジャッジの方が少し高い。でも、ラスト1か月で差を埋めることはできますよ。加えて、ホームランも大きな鍵となるはず。本塁打数では追いつくのが難しくても、その分、ショウヘイはいい投球を続ければMVP受賞のチャンスはあるでしょう」

 具体的には、投打でどんな成績を残す必要があると考えているのだろうか。

「30本台後半のホームランを打ち、15勝、防御率3点台以下、200奪三振、さらに規定投球回の162回に届けば……。200奪三振は大きな数字になる。投票する記者たちは奪三振数が大好きですから。投手として200奪三振。打者として30本台後半のホームランを打てば、(ジャッジでも)肩を並べるのは難しいでしょう」

 ここからレギュラーシーズンが終了する10月5日(同6日)まで、エンゼルスとヤンキースの直接対決はなく、ともに約30試合が残されている。東地区首位を走るヤンキースはプレーオフ進出が濃厚だが、エンゼルスは日に日に厳しさを増している。

 MVPの行方に注目が集まるが、大谷にとって最優先はチームの勝利。31日(同9月1日)の試合後にジャッジとのMVP争いについて聞かれると、「もちろんモチベーションにはなります。形になるか、ならないか。プレーヤーとしては違いは出てくるかなと思うので。ただ、1試合1試合。今日もいい場面で打ったのもそうですけど、勝ちを意識して頑張っていれば、おのずと数字はついてくると思うので。一番はそこかなと思います」と前を向いた。

 仮にMVPを複数回受賞することになれば、日本人初の快挙。2年連続MVPとなれば、メジャーでは2012、2013年のミゲル・カブレラ以来9年ぶりとなる。大谷か、ジャッジか――。残り1か月も白熱するMVPバトルから目が離せない。

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(Full-Count編集部)

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