西武の危機に帰還した“海馬神” 守護神抹消の非常事態も辻監督「プラスに考える」
平良を筆頭に水上、本田らリリーフ陣は防御率1点台がズラリ
辻監督が「抑えは経験した者じゃなきゃ、なかなかできない。並大抵の心臓ではない」と称賛する増田の離脱が、痛いのは間違いない。それでも、入れ替わるように平良が帰ってきたことは大きい。同時に、肩の張りで抹消されていた中継ぎ左腕・佐々木健投手も1軍復帰した。
そもそも、今季の西武リリーフ陣は質、量ともに充実している。6日現在、51試合に登板して防御率1.66の平良を筆頭に、水上由伸投手が54試合1.56、本田圭佑投手が40試合1.83、森脇亮介投手が35試合1.41、佐々木も34試合1.65と防御率1点台がズラリ。来日1年目のバーチ・スミス投手も13試合2.73で、最近セットアッパーを務めている。この日、8回2死三塁のピンチには左腕・公文克彦投手がワンポイントで登場。左打者の安田を外角低めのスライダーで空振り三振に斬って取った。こちらは今季11試合無失点を続けている。各投手が実力を発揮すれば、増田の穴を埋めることも不可能ではなさそうだ。
西武は首位ソフトバンクにゲーム差0(勝率1厘差)の2位につけ、勝負はいよいよこれから。平良は約1か月の不在を経てもなお、同僚の水上に次いでリーグ2位の51試合に登板し、リーグトップの30ホールドをマークしている。それほど離脱前には過度の負担がかかっていたとも言える。辻監督が言う通り、ここは必要不可欠の休養を取り、満を持して抑えのポストに就いたと「プラスに考える」べきなのだろう。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)