「根尾や石川昂より早くブレーク」の“予言的中” 1人で21失点防ぐ中日20歳の衝撃

中日・岡林勇希【写真:荒川祐史】
中日・岡林勇希【写真:荒川祐史】

高卒3年目・岡林が走攻守で覚醒…最下位チームの明るい材料

 立浪和義新監督が率いる中日は、今季も苦しい戦いを強いられている。残り1か月足らずで最下位に甘んじているが、チームには明るい材料も。その筆頭格が、高卒3年目で定位置を奪取した岡林勇希外野手。リードオフマンとして生きのいい打撃もさることながら、守備のデータでは球界の名手・源田壮亮内野手も遥かに上回る貢献度を見せている。

 三重・菰野高時代に最速153キロを誇った“元二刀流”は、2019年ドラフト5位で中日入団後は外野に専念。三拍子揃った潜在能力はチームメートの誰もが認めるところで、昨季の春季キャンプで臨時コーチを務めた立浪氏が最も熱心に指導したひとりでもあった。

 昨季は1軍で24試合に出場。チームでは、ブレーク候補としてドラ1の根尾昂や石川昂弥の“金の卵”が真っ先に注目されていたが、「根尾や昂弥より早くレギュラーを獲るかも」と予想していた関係者も。今季、石川昂は1軍で大器の片鱗を見せたが、5月に戦線離脱。根尾も投手に転向する中で、予言が的中するように岡林が一気にレギュラーに駆け上がった。

 8日時点で123試合に出場し、リーグ7位の打率.284、同4位の19盗塁をマーク。ベテランの大島洋平とともに上位打線と外野を担う不動の存在になりつつある。指揮官の“眼力”に狂いはなく、懸念だった外野2枠のひとつが埋まった。

守備指標は12球団トップ、走塁の貢献も屈指の数字

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