大混戦のパ・リーグ、史上最低勝率で優勝も… 残り試合から見て有利なのは?

西武・辻監督、ソフトバンク・藤本監督、オリックス・中嶋監督(左から)【写真:荒川祐史】
西武・辻監督、ソフトバンク・藤本監督、オリックス・中嶋監督(左から)【写真:荒川祐史】

試合数で有利なソフトバンク…オリ山本&宮城と2回ずつ当たる計算

 首位のソフトバンク、2位の西武、3位のオリックスが0ゲーム差で並ぶ大混戦のパ・リーグ。首位でも勝率.529と1998年の西武が記録した.534を下回ってリーグ史上最低勝率での優勝の可能性も出てくる状況だ(前後期制時代を除く)。では、現状ではどこが有利なのだろうか。残りの日程から検証してみたい。

 まずはじめに、単純な試合数から見ると有利なのはソフトバンクだ。西武とオリックスが残り15試合なのに比べて、5試合も多い20試合を残している。つまりこの20試合をしっかり勝てば、自力で優勝を決められる可能性が高い。裏を返せば最も体力的に厳しいとも言える。10日からは11連戦も控え、どのようにやり繰りをするのかが鍵になってきそうだ。

 また、上位3球団を2.5ゲーム差で追う楽天と、その後ろを2.5ゲーム差で追うロッテも19試合を残している。大型連勝などがあれば十分に追いつける試合数だ。この2球団の動向次第では、最大5球団の優勝争い、そしてCS争いもさらに混沌としそうだ。

 次に対戦相手を見ていくと、ソフトバンクが西武、オリックスとの直接対決を5試合ずつ、計10試合を残している。一方で、西武とオリックスの直接対決はすべて終えており、どちらも上位相手とはソフトバンクとの5試合を残すのみだ。そして、ソフトバンクは今のままのローテーションだと、オリックスの山本由伸投手、宮城大弥投手と2回ずつ当たる計算になる。ここをすべて落とすと一気にオリックス有利になりかねない。

 もう1つの注目ポイントは上位3球団と14試合を残してる楽天。ソフトバンクには10勝11敗、オリックスには11勝9敗とほぼ互角だが、西武には6勝13敗と大きく負け越している。この相性通りに西武が楽天相手に大きく勝ち越して抜け出すことも考えられるだろう。

 まだまだ現時点ではどこが有利かはわからないが、これからの数試合で本命の球団が出てくる可能性は高い。10日からはソフトバンクとオリックスが京セラドームで、西武は日本ハムとベルーナドームで対戦する。優勝争いを左右する一戦一戦に注目したい。

【表】大混戦のパ・リーグ 残り試合から見て有利なのは?

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