巨人スカウトが称賛した“試合前の所作” ドラ1候補・浅野が見せた世界への対応力
会場の左翼フェンスのクッションを確認、好判断で生還「しっかり把握している」
岸スカウトが注目した点は2つあった。「しっかり把握していました」と評価したひとつは、試合前の壁当て。会場のエド・スミス・スタジアムは、左翼の1部分のみが金網のフェンスになっている。浅野は、守備に就く際、フェンスにボールをあて、跳ね返りを確認していた。実際に2回にクッションボールの処理もそつなくこなしていた。
そして、もうひとつは先制点を踏んだ時の判断だった。1死三塁で、松尾が放った打球は右翼への浅いフライに。浅野が「普通の高校生の外野手ならアウトだと思う」と話すように、犠飛には厳しい打球だったが、「外国の選手は癖があると思った」とスタート。自らの足、そして相手の肩を見据えた判断に岸スカウトも「相手の外野を意識したスタートでした」と絶賛した。
8日(同9日)の前日練習から視察し、練習後には、「プロ野球にしても環境が変わるところでやらないといけない。どこまで順応できるかが大切になってくる」と“対応力”に注目していた。初戦から1時間以上試合開始が遅れ、試合前のフリー打撃がなくなるなど、想定外が多々起きたにも変わらず好成績を残した浅野。スカウトの評価もさらに上がってきそうだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)