「我々の時代よりも難しい」王貞治氏が語る、ヤクルト村上宗隆の55本の“凄さと価値”

ヤクルト・村上宗隆【写真:小林靖】
ヤクルト・村上宗隆【写真:小林靖】

「5年目でこれだけの強烈なことをやれるっていうのがすごい」

 ヤクルトの村上宗隆内野手が13日、本拠地・神宮球場で行われた巨人戦で、1964年の王貞治(巨人)が記録した日本選手最多の55本塁打に並んだ。4回に54号ソロを放つと、9回に55号3ランを放った。村上が肩を並べたソフトバンクの王貞治会長は、村上の凄さなどについて語った。

 セ・リーグの本塁打王争いを独走している村上。この日2本塁打を放った巨人・岡本和真内野手が27本と、村上は倍以上の本塁打を放っている。この数字に王会長は「何というかバッターとしての強烈さを出しているということがすごいと思います。5年目でこれだけの強烈なことをやれるっていうのがすごいと思いますよ」と絶賛する。

 ソフトバンクも交流戦では村上に一発を許して悔しい敗戦を喫した。現役時代に世界記録となる868本塁打を打ってきた王会長から見ても「やはり、今の時代である程度、広角に打てるということがやっぱり求められると思うけど、そういうことも十分できる。ホームランでも普通のホームランと『すごいな!!』と思わせるホームランというのは、これはもうファンの人が見ても全然違うわけ。そういうホームランを打てるようじゃないと、本数もなかなか打てないと思う。打席で構えていてもどっしりしていて、隙がないというような構え。投げる方も大変だと思うんですよ」と違いを感じるという。

 村上の野球に取り組む姿勢にも王会長は感心している。「今のような成績になっても全然慢心しているところも見えませんし『今が俺にとっては一番大事な時だ』っていう感じで取り組んでいると思うんですよ。だから、そういった意味では野球選手としてもしっかりしているし」とも言う。

「本人にとっては不思議じゃない。不思議じゃないからもっと打てる」

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY