イチロー氏も評価する新人王候補を圧倒 進化を続けるダルビッシュの原動力とは

試合後の取材に応じたパドレス・ダルビッシュ有【写真:木崎英夫】
試合後の取材に応じたパドレス・ダルビッシュ有【写真:木崎英夫】

「自分はもう36歳。感謝というのはすごくある」

 木々の多いシアトルは季節が過ぎても飛散する花粉もあり、弱アレルギー体質のダルビッシュにとっては好ましからざる場所。球団医からは少し強めの薬を処方してもらい臨んだ。また温暖なサンディエゴから乗り込み、初秋を迎えた同地での投球は「指先の感触があまりよくない投球もあった」と明かす。

 9回のマウンド譲った抑えのヘイダーが締めて連敗は2でストップ。激化するワイルドカード争いで順位を1つ上げる大事な戦いをけん引したダルビッシュ。今季の投球回は176回2/3となり、13年に記録した自己最多の209回2/3超えも視界に入って来た。どんな状況下でも先発として責任を果たし続ける。その原動力はどこから来ているのか――。

 確かな口調で表した。

「自分はもう36歳。同級生の中でも、もう野球をやっていない人の方が多いですし、その中でこういう環境でやらせてもらえるということですごく感謝している部分というのはすごくあるので。今までより、プロとして仕事に対して打ち込もうというところからきていると思います」

 公式戦の残り登板はあと4試合。強靭な意思に支えられたダルビッシュ有の視線がブレることはない。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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