韓国打線に完敗「完全に力不足」　侍U18先発・山田が対応できなかった“日本との違い”

初回に被安打3、3与四球で4失点「自分のミスで負けてしまった」

　米フロリダ・ブラデントンで行われている「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」は15日（日本時間16日）、スーパーラウンド初戦を迎え、野球日本代表「侍ジャパン」U-18が宿敵・韓国に0-8で敗れた。今大会初先発の山田陽翔投手（近江）は2回途中6失点で降板となり、本来の投球は影を潜めた。試合後は「完全に力不足です」と肩を落とした。山田が苦しんだものは何だったのだろうか。

　オープニングラウンドのパナマ戦の7回、1イニングを投げて以来の登板となった。山田は日本とは違う固い土のマウンドで、制球に苦しんだ。「四球、デットボールから守備のリズムが乱れて、自分のミスで負けてしまったと思います」。初回に味方の失策も絡んだが、敗戦の責任を背追い込んだ。

　全て四死球が絡んでいた。初回に安打と四球で1死一、二塁のピンチを作ると、4番・キム・ボムソク捕手の左前打で先制を献上。さらに四球で1死満塁にすると、適時打と失策で4点を失った。2回も先頭の死球から2失点で、1回2/3を被安打5、4四死球でマウンドを降りた。

　試合後「良く打ちますし、2ストライクからの粘りもあった。いい打線でした」と韓国打線の印象を語った。国際大会と日本での戦いの違いを聞かれると「（マウンドの）土がものすごく固く掘れない。修正できなかった。対応しきれなかったことが一番反省で、一番悔しい」と唇をかんだ。

　これでスーパーラウンド1勝2敗。自力での決勝進出の可能性は途絶えたが、オランダ、米国に勝利し、3勝2敗となれば、成績が並んだチームのTQB（Total Quality Balance・得失点率差）などで逆転進出の可能性はまだ残る。「任せてもらった先発で不甲斐ない結果に終わってしまった。次こそは頑張りたい」と次戦での雪辱を誓った。

（川村虎大 / Kodai Kawamura）