西武が必ず優勝している“吉兆”とは? 今季も達成…7分の4で達成の興味深い事実
1997年は鈴木健、ドミンゴ・マルティネス、佐々木誠の3連発
続いて、1997年9月29日の日本ハム戦で記録された3者連続本塁打のメンバーと、同年の打撃成績を見ていきたい。この年の西武は1980年代から90年代にかけて続いた黄金時代のカラーが色濃く残っており、機動力野球を標榜。ダントツ1位の200盗塁という数字に加え、打率.281もリーグトップ。本塁打数はリーグ5位ながら得点数はリーグ1位という堅実な攻めと、リーグ2位の防御率を記録した投手陣が合わさった、投打にバランスの取れた戦いぶりを見せていた。
鈴木健氏はチームの4番を務め、規定打席未満の年も含めると1994年からの4シーズンで3度の打率3割を記録。この1997年には自身唯一の打撃タイトルとなる、最高出塁率にも輝いている。ドミンゴ・マルティネス氏は1997年から2年続けて30本塁打をクリア。独特の風貌と高い打撃技術も相まって、「マルちゃん」の相性で親しまれた人気選手だった。
佐々木誠氏はダイエー時代の1992年に首位打者を獲得した好打者で、1993年オフの大型トレードで移籍後も主力として活躍。この1997年は、西武時代では唯一となる打率3割超えを果たしている。3者連続本塁打を記録した3人はいずれもシーズン打率.300を超えており、機動力と好打を軸にしたこの年のライオンズらしいメンバーだった。
西武は1997年以降では7度のリーグ優勝を達成しているが、そのうちの4シーズンにおいて3打席連続本塁打が記録されていた。2018年と2019年のリーグ連覇時も主力を務めた森と山川に加え、勝負強い打撃とユーティリティ性を活かしてマルチな活躍を見せる呉もまた、チームに欠かせない存在だ。はたして、今季の3者連続本塁打も、優勝に向けた「号砲」となるのだろうか。熾烈な優勝争いの行方に注目だ。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)