視察した前田健太も称賛「凄いタフ」 苦しんだ侍U18・山田が無死満塁で見せた意地

視察に訪れたツインズ・前田健太【写真:川村虎大】
視察に訪れたツインズ・前田健太【写真:川村虎大】

視察した前田健太「上を目指してやっていける選手」

 主将としてフル回転するつもりだった。大会前の国内合宿の実戦では代打でも出場。投打でチームをけん引するはずだったが、固いマウンドに苦戦した。制球が定まらず、初登板となった11日(同12日)のパナマ戦では四球から2安打を浴び1イニングを2失点。15日(同16日)のスーパーラウンド初戦で韓国相手に先発したが、4四死球、被安打5、味方の失策も絡み2回途中6失点でマウンドを降りた。

「キャプテンを務めさせてもらって。本当に自分だけが乗れないといいますか。もやもやする気持ち、悔しい気持ちも一番強い。(マウンドは)日本と違うのは来る前から分かっていましたし、対応できない自分が力不足だった」

 それでもできることを探そうと自らのフォームを再確認。体の開きを修正し、足を上げた際の三塁側に向く時間を長くした。「少しの意識でだいぶ変わったのかな」と復調への手応えを口にしする。

 この試合をツインズの前田健太投手が視察。無死満塁をしのいだ山田の投球に「凄いタフじゃないと抑えられない。実力だけじゃなくて精神的な強さも兼ね備えている。もっと上を目指してやっていける選手だと思います」と評価し、今夏の甲子園の力投も見ていたことを明かした。山田は「マジっすか! めっちゃ励みになりました。頑張ります!」と興奮。プレゼントとして渡されたサイン入りTシャツは「宝物にします」と喜んだ。

 18日午前9時半(同午後10時半)に再開される継続試合は、3回の日本の攻撃から。馬淵監督は山田の登板に関して「本人と話す」にとどめたが、当の本人は「投げるつもりです。次打たれてしまっては意味はないと思う」とキッパリ。主将が“最後の力”を振り絞る。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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