引退の内海哲也へ高橋由伸氏が「また一緒にやるか」 巨人で同僚、監督として関わる
通算135勝…栄光の巨人時代、わずか2勝の西武時代は若手の手本
プロ19年目、40歳の西武・内海哲也投手が19日、本拠地ベルーナドームの楽天戦後、引退セレモニーを行った。敦賀気比高時代の2学年先輩で現同校監督の東哲平氏、巨人時代にバッテリーを組んだ巨人・阿部慎之助作戦兼ディフェンスチーフコーチ、巨人の先輩投手だった高橋尚成氏が、ビデオメッセージを寄せた。そして、現役時代と巨人監督時代を通じて親交が深かった高橋由伸氏、内海のプロ入り当時の巨人監督だった堀内恒夫氏らが来場、直接花束を贈呈した。
由伸氏は内海に花束を手渡し、マイクを握ると「監督として、そして同じ時代を戦った仲間として、たくさんの時間を過ごしてきたけれど、内海の野球に対する姿勢は本当に素晴らしかった。多くの後輩たち、同僚、もちろん僕ら先輩たちも、影響され刺激され感銘を受けた」と絶賛。最後に「また一緒にやるか?」と語りかけると、スタンドがどよめき、内海はニヤリと口元をほころばせた。
少ししんみりとさせたのは、内海のルーキーイヤーの2004年と翌05年に巨人監督を務め、後にエースとなる礎を築いた堀内氏だった。「私が関わった最後の選手だから、是が非でも君に、お疲れさんを言いたかった」と語り、西武サイドへ向けて「この大事なペナントレースの最中に先発させてくれるという、粋な計らいをしてくれた、辻(発彦)監督をはじめ、西武球団の皆さんに感謝申し上げたい。野球選手冥利に尽きるというのは、こういうことです」と頭を下げた。
内海へは「これから君の技術、経験を若い選手に伝え、第2、第3の内海を育ててほしいが、それもこの西武ライオンズでやってほしいと思います」とまさかの“厳命”。スタンドへ向かって「短い4年間でしたが、内海をかわいがっていただいて、ありがとうございました」ともう1度頭を下げた。