引退の内海哲也へ高橋由伸氏が「また一緒にやるか」 巨人で同僚、監督として関わる

“因縁”の炭谷には「謝ってくれたけれど、素晴らしい4年間でした」

 巨人で15年、西武で4年を過ごした内海。巨人時代に通算135勝中133勝を稼ぎ、エースとして最多勝を2度、最多奪三振を1度獲得した。ところが2018年オフ、巨人が西武から炭谷銀仁朗捕手(現楽天)を獲得したことに伴い、人的補償で西武に。以後は故障がちで思ったような成績を残せず、「不甲斐ない。ライオンンズファンの皆さん、球団の方には、申し訳ない思いでいっぱいです」と責任を感じている。それでも、苦しんだ4年間は、今季1年間投手コーチを兼任した経験を含め、将来指導者として大成するための糧となるに違いない。巨人一筋の堀内氏があえて「西武で選手を育ててほしい」と口にしたところに、恩師としてライオンズに対する感謝の思いがあふれていた。

 内海自身も、楽天ベンチに残ってセレモニーを見守っていた炭谷を、「ライオンズに移籍する時、『すみません』と謝ってくれましたが、4年間素晴らしい経験をすることができました。ありがとうございます」と気遣い、「でも、東京ドームでホームランを打たれたことは忘れません。これからも頑張ってください。応援しています」と笑わせた。

 振り返ってみれば、栄光に包まれていた巨人時代のみならず、ブルーのユニホームを着て奮闘し、若い選手へ積極的にアドバイスを送り続けた西武時代もまた、内海にとって味わい深い日々だったに違いない。

 内海はこの日、先発して初回先頭の楽天・山崎剛内野手を二ゴロに仕留め、打者1人で降板。チームは延長11回の末4-6で惜敗し、今季2度目の7連敗を喫した。首位ソフトバンクには4.5ゲーム差、CS進出圏内の3位・楽天にも2ゲーム差をつけられ、残りはわずか6試合の崖っぷち。それでも内海は「僕もライオンズの一員として、最後の最後まで全力で準備します」と声を張った。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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