「ピッチャーがいなくなった」 野手登板も検討…痛恨7連敗、西武辻監督の誤算

西武・辻監督【写真:荒川祐史】
西武・辻監督【写真:荒川祐史】

今季初“回またぎ”の増田が延長11回に浅村に決勝ソロ被弾

■楽天 6ー4 西武(19日・ベルーナドーム)

 西武は19日、内海哲也投手の引退試合を勝利で飾ることができなかった。本拠地ベルーナドームで行われた楽天戦に9投手の継投で粘るも、延長11回の末4-6で敗れた。11日の時点では首位ソフトバンクにゲーム差0と肉薄していたが、翌日以降まさかの7連敗。今季残り6試合で首位のソフトバンクに4.5ゲーム差をつけられたばかりか、CS進出圏内の3位・楽天にも2ゲーム差と水をあけられた。

「ピッチャーがいなくなったからね…」。辻発彦監督は試合後、継投策に誤算が生じていたことを認めた。9回までに8人の投手を次々とマウンドに上げ、4-4の同点で延長戦に突入した時点で、ブルペンには増田達至投手と本田圭佑投手の2人しか残っていなかった。延長は最長で12回まで。2人が通常通り1イニングずつ受け持つとすれば、最後の12回に投手が足りなくなる恐れがあった。

 その状況で辻監督は、10回から守護神の増田を投入することを選択した。増田が10回をわずか9球で三者凡退に仕留めると、今季初の“回またぎ”で11回も託したが、結果的にはこれが裏目。先頭の浅村に対してスライダーが外角高めに浮き、バックスクリーンへ勝ち越し27号ソロを叩き込まれた。さらに島内にも左翼フェンス直撃の二塁打、鈴木大に右犠飛を許した。

 34歳の増田に、シーズン終盤に来て初めて“回またぎ”をさせることに無理があったのだろうか。辻監督は「いや、経験を積んでいるし、またいだからどうというレベルの選手ではないでしょう。10回に9球しか投げていなかったし。確かに(野手出身の)僕には投手心理がわからないところもあるが、こっちとしてはお願いするしかなかった」と述懐した。

チーム防御率リーグ2位2.81を誇る投手陣にも疲労の色か…

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