オリは高松商・浅野を1位指名すべき GMも高評価…長年課題の高卒外野手、イチロー以来の期待感
投手、内野手は“高卒勢”の活躍が目立つが…
2022年のパ・リーグは近年まれにみる大混戦となっている。なかでも、オリックスはソフトバンクとの首位攻防戦(17~19日)を3連勝で飾り、リーグ連覇に望みを繋げた。常勝軍団を築くうえでフロントは将来的なチーム作りにも着手している。
現在のオリックスは投手陣で山本由伸、宮城大弥、山崎颯一郎、本田仁海ら若い力がチームを引っ張り、内野を見ても、紅林弘太郎、太田椋ら“高卒勢”が1軍を多く経験している。ここに中堅、ベテランの力が上手く交わり戦国パ・リーグで上位争いを続けていると言ってもいい。
だが、数年先を考えた時、不安要素となるのは外野陣。レギュラークラスの吉田正尚(29歳)、杉本裕太郎(31歳)、中川圭太(26歳)、福田周平(30歳)らは全員が大学・社会人出身。ここ数年は“高卒出身外野手”の育成が課題となっている。
“第2のイチロー”として期待された選手もいた。2010年にドラフト1位で入団した後藤駿太はルーキーイヤーの2011年に開幕スタメンを勝ち取るなど順調なスタートを見せたが、徐々に出場機会は減少。今季は中日にトレードとなった。その他にも、武田健吾、吉田雄人、根本薫、西浦颯大(特発性大腿骨頭壊死症で現役引退)をドラフトで獲得したが、チームを去っている。
球団生え抜きの高卒外野手(支配下登録のみ)を見てみると、T-岡田、元謙太、来田涼斗、池田陵真の4人のみ。T-岡田に関しては一塁手、DHでの出場がメインで、34歳という年齢を考えても“バリバリの外野手”として構想に入れるのは難しい。
高卒2年目の元、来田、高卒ルーキーの池田はすでに1軍出場を果たし、安打をマークするなど徐々に“準備段階”には入っている。球団関係者も「将来的には高卒出身の外野手で3ポジションを埋めたい。この3人に競争心を与える選手が今年のドラフトで取れれば(いい)。確実に競合するけど、今のチーム状況を考えれば必要になる」と語っている。