生まれつき両腕がない男性の始球式に米称賛 「人間なんだってできる」「しかも正確」
生まれつき両腕がないウィリスさんは全30球場で始球式を実施
両手がなくても、両腕がなくても、問題なし――。そんなスローガンを掲げ、驚きの投球を見せた始球式が、称賛を呼んでいる。生まれつき両腕がないという男性が披露した見事な足技に、ファンからは「しかも正確!」「美しい。人間の精神はなんだってできる」との声が上がった。
22日(日本時間23日)、コロラドで行われたロッキーズ-ジャイアンツ戦の前にマウンドに上がったのは63歳のトム・ウィリスさん。自身のホームページによると、生まれつき両腕がなく、「啓発のための投球ツアー」と題して、メジャー30球団の各本拠地球場を巡って始球式を実施。この日、ロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドで、ついに全30球団を制覇した。
出身校であるメリーランド大のメディア「メリーランド・トゥデイ」は今年4月に特集を組み、ウィリスさんの声を紹介。偏見を打ち破り、障害のある人がどれだけのことをできるか示す取り組みだという。「誰かが『そんなことできない』と言ったからってできないわけじゃない。私のような人は、ただ他の方法を探すんだ」。その言葉通り、足を使って器用に投球する姿を米メディア「ジョムボーイ・メディア」がツイッターで投稿すると「素晴らしい」「史上最もクールな出来事」「感動した」といったコメントが寄せられた。