村上宗隆はなぜ今季アーチを量産? 名伯楽が解説…22歳時点では「松井より上かも」
村上は「特殊な打ち方をしていない、どんどん無駄を省ける」
メジャーで本塁打を量産するエンゼルス大谷翔平投手とはスイングが異なるという。大谷の場合は「投手をやっているから胸の周りが厚く、肩甲骨が柔らかい。トップの構えから無駄な動きがなく、すくい上げる。背中を叩くぐらい振ります」。一方、村上は「へその前から回転と一緒に力を爆発させる。回転の時に体がブレーキをかけるからバットが走る」と違いを挙げた。
2月生まれの村上はまだ高卒5年目の22歳。内田氏は巨人コーチ時代に松井秀喜氏と過ごしている。6月生まれの松井氏は4年目22歳の1996年に38発、5年目の1997年も37発を記録した。「松井は不器用なんだけど、コツコツと形を作って爆発させる感じでした。打撃の内容やゲームでのパフォーマンスは今の時点だったら、村上は松井より上かもしれません」と語る。
相手の投球も当然厳しくなっている。12日のDeNA戦(横浜)では8回にエスコバーの155キロが右太もも直撃。その裏の守備から退いた。しかし、翌13日に本拠地・神宮に戻った巨人戦にスタメン出場し、4回に菅野智之から右翼へ54号、9回には大勢から左翼へ55号といずれも特大アーチを広角に打ち分けた。「死球を受けても彼はビクともしない。素晴らしい精神力。普通の打者なら崩れていますよ」と内田氏は舌を巻く。
内田氏は「22歳の若さで世界の王さんと並べて比較になること自体が凄いことなんです」と改めて称賛。「村上は特殊な打ち方をしていません。これからもどんどん無駄を省ける」と今後も進化していく可能性を示唆した。
(Full-Count編集部)