村上宗隆の次に凄い“意外な超新星” チーム最下位も覚醒した「根尾に勝った20歳」

最多安打のタイトル狙える位置、空席の両翼争いで根尾に勝利

 高卒3年目の岡林はここまで137試合に出場し、打率.289、31打点、22盗塁。リーグトップの154安打を放ち、初のタイトルを狙える位置にいる。抜群のセンスを武器に、空席だった両翼のレギュラー獲りに挑んだ今季。根尾らとの勝負に勝ち、開幕スタメンを勝ち取った。1軍で本格的に戦うのは初めての経験で、苦しんだ時期もあったが、7月は打率.375、8月も打率.307をマークした。

 何よりWARの数値を押し上げているのが守備面。三重・菰野高時代には最速153キロを誇った“元投手”が、持ち前の強肩で失点を防いだ機会は一度や二度ではない。さらに盗塁以外の走塁による得点貢献を示す「UBR(Ultimate Base Running)」も12球団トップの「7.4」を誇る。

 チームが最下位に低迷する中で注目を浴びることは決して多くないが、村上や山本、佐々木朗ら球界を代表する選手たちと肩を並べるまでになった超新星。今季の中日に生まれたわずかな光明。WARの数値は、大ブレークを印象づける確かな証左だ。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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