低迷エ軍に差した光明 大谷翔平に続く“U25トリオ”を首脳陣も絶賛「夢のよう」

エンゼルスのリード・デトマーズ、ホセ・スアレス、パトリック・サンドバル(左から)【写真:ロイター】
エンゼルスのリード・デトマーズ、ホセ・スアレス、パトリック・サンドバル(左から)【写真:ロイター】

6勝の25歳サンドバル「先発するごとに成長できている」

 大谷翔平投手が所属するエンゼルスは、ここまで67勝86敗でア・リーグ西地区3位。既にプレーオフ進出は消滅している。ただ、光明も差しこんでいる。エンゼルス地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」で番記者を務めるジェフ・フレッチャー氏はパトリック・サンドバル、リード・デトマーズ、ホセ・スアレスの“若手左腕トリオ”に注目。「大谷に続く能力を持った先発投手」などと伝えている。

 記事は大谷がエンゼルスの「一番の先発」とした上で2023年オフにFAになることに言及。「チームの将来を担うかもしれないし、担わないかもしれない」と移籍の可能性にも触れ、「オオタニの後ろに、エンゼルスには更に若くて成績を収めている左腕トリオがいる」と説明する。25歳のサンドバルは137回1/3を投げ6勝9敗、防御率3.01。23歳のリード・デトマーズは123回で6勝6敗、防御率3.88。24歳のホセ・スアレスは102回を投げ7勝8敗、防御率4.06。25歳以下の先発投手3人が100イニング以上投げるのは、エンゼルスでは1986年以来のことだという。

 153回を投げて14勝8敗、防御率2.47をマークしている大谷に続く“アンダー25トリオ”の台頭もあり、チーム防御率は30球団中12位の3.87。防御率がリーグ平均より良いのは2017年以来のことで、4点台を切るのは2015年以来のことになる。マット・ワイズ投手コーチは「自前で育った若い選手は久しぶりのことだ。夢のような展開だね」と称賛している。

“トリオ”の躍動を、サンドバル自身は「本当に素晴らしいと思う。(お互い)とても近くで成長した。スアレスとは2019年からの仲で素晴らしい関係性を築いている。そこにリード(デトマーズ)も加わったんだ」と語る。

 もちろん課題はある。サンドバルは直球の制球に苦しみ球数が増えることがあり、スアレスは相手打線が3巡目に回った時に痛打されることが多い。デトマーズは疲労の影響か、シーズン終盤に本来の投球ができなくなりつつある。それでもサンドバルは3人全員が「常に成長しようとしている」とし、「先発登板後は常に何かに取り掛かっている。先発するごとに成長できている」と手応えを口にする。

 フィル・ネビン監督代行も「お互いに競争心がある。調子が良くても悪くても登板毎に良くなっている」と目を細め、来春のキャンプで「さらに自信を得ること確信している」と成長を期待する。2014年を最後にプレーオフから遠ざかるエンゼルス。“アンダー25トリオ”の更なる成長が来季躍進の鍵を握っていそうだ。

(Full-Count編集部)

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