村上宗隆、急ブレーキの原因は? 10戦44打席ノーアーチ…専門家が危惧する“踵体重”

気になる“踵重心”「外からくる球はとんでもなく遠く見えているはず」

 第2打席の二ゴロは外角シンカーを引っ掛け、第3、第4打席は外角直球にバットが空を切った。チームを背負う4番打者はリーグ連覇の重圧からは解き放たれたが、今度は記録への重圧がのしかかっているように見える。

「今は個人の記録を狙ってもいい時期。ですが、ホームランを打ちたい=引っ張りになる。引っ張ろうとしているが、やや踵重心になっている。打席の中で外のボールに踏み込んでいるが、踵重心のままでは外からくる球はとんでもなく遠く見えているはずです」と野口氏は語る。

 この日を含め、ヤクルトの対戦チームはCS争いを続ける阪神、広島が4試合、すでにCSを決めたDeNAと1試合。絶対に負けられない試合が続く阪神、広島はチームのキーマンでもある村上を徹底マークしてくることが予想される。

「残りの試合もまともに勝負はしてこない。難しい打席が増えてくると思います。まだ22歳の若さで56本塁打、3冠王はとてつもないプレッシャーでしょう。ただ、ここを乗り切れば彼の野球人生は一段階上がるはずです」

 王貞治氏の55本塁打、史上最年少での3冠王。22歳の若きスラッガーは残り5試合で、どこまで復調するのか。シーズン最終盤で正念場を迎えている。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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