新庄監督の“日本一宣言”は信用していい? 奇策ばかりで得た確かな“勝利への自信”
新球場エスコンフィールドでの開幕投手に加藤をもう指名
■ロッテ 11ー3 日本ハム(28日・札幌ドーム)
日本ハムの新庄剛志監督が28日、札幌ドーム最終戦セレモニーで来季の続投を自ら宣言した。毎日目まぐるしくオーダーが変わり、支配下68選手を1軍に昇格させ「トライアウト」と位置付けた今季とはうって変わり、来季はメンバーを固定することを表明。加藤貴之投手の開幕投手を公表し、日本一を目指す超本気の姿勢を示した。
昨年11月の就任会見で「優勝なんか目指しません」と衝撃発言をして船出した監督1年目。本当に優勝はできず最下位に沈んだが、2年目は違う。満員のファンの前で高らかに宣言したのは日本一だった。
「来年は2位も6位も一緒です。日本一だけを目指して、ブレずに頑張っていきます。皆さんついてきてください」
今季は競争をテーマに掲げて多くの選手を起用。就任時の公約通り、故障中のガント以外の支配下選手は全員1軍の試合に出場した。実績は関係なく、積極的に若手を起用。本職ではないポジションで使い、新たな可能性も探った。それでも「来年はない。ないです」とキッパリ。「本当にチャンスをあれだけ与えて、ものにできなかった選手というのはね、歯がゆいというか」と厳しさを示した。
「もうある程度固定のメンバーは頭の中にある。この固定メンバーに入れなかった選手っていうのは、自分の実力がなかった。こういう世界なので。来年のオーダーをちょっと楽しみにしておいてもらえたらうれしいなと思います」。もうメンバー構想は思い描いている。
今季は開幕5連敗。開幕カードは全て3点差以内で敗れた。「開幕から気合を入れて、30試合が本当の勝負だと思う」とスタートダッシュを見据える。ドラフト8位新人の北山をサプライズ起用して話題となった開幕投手も「左のエース、加藤投手に任せたいと思います」と“最速指名”した。
断トツの最下位から挑む2年目へ「今年1年で土台はできたので。楽しみにしていますね」。ビッグボス改め新庄監督は、今度は「日本一」の公約を実現させることができるのだろうか。
(町田利衣 / Rie Machida)