2軍セーブ王が直後に「戦力外通告」、本塁打リーグ新の2冠王も ウエスタンの個人表彰
リチャードが長打力発揮、マルクはタイトル獲得も戦力外…
1軍のペナントレースの裏で、2軍のウエスタン・リーグも2日で今季の全日程を終え、個人タイトルが確定した。新型コロナウイルスの感染拡大で試合をこなせない時期もある中、リーグ記録を更新する次世代の“怪物打者”も出現。ここではタイトルを獲得した選手を次世代のスター候補として取り上げたい。
打撃部門で驚きを与えてくれたのが、ソフトバンクのリチャードだ。1軍でも3本塁打したが、2軍での活躍は図抜けていた。93試合に出場し29本塁打、84打点。本塁打は96年に城島健司(ダイエー)が記録した25本塁打のリーグ記録を26年ぶりに更新、さらに大幅に数字を伸ばして、2009年に中田翔(日本ハム)がイースタン・リーグで記録した2軍のシーズン本塁打記録に迫った。リチャードの本塁打王は3年連続、打点王は2年ぶり2度目。来季こそ秘めた能力を1軍で発揮したい。
首位打者はシーズン中に中日からオリックスへの移籍を経た石岡諒太外野手が.307で獲得。出塁率.380と併せて2冠に輝いた。投手部門の4つのタイトルは、阪神勢が独占している。またセーブ部門でトップタイのマルク(中日)は、4日に戦力外通告を受けている。
過去のタイトル受賞者を見れば、2020年の首位打者と最高出塁率を獲得した三森大貴(ソフトバンク)など、その後1軍で定位置を奪った選手が目につく。今季の村上宗隆内野手(ヤクルト)の前に3冠王を獲得した松中信彦内野手(ダイエー)も、1998年に19本で本塁打王を獲得している。