大谷翔平は「特別な、特別な選手」 “W規定”到達で指揮官「スペシャル」連発大絶賛
この日はフォーシームがわずか4球だけ「彼はその日有効な球を使う」
■アスレチックス 3ー2 エンゼルス(日本時間6日・オークランド)
エンゼルスの大谷翔平投手は5日(日本時間6日)、敵地で行われたアスレチックスとの今季最終戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季9敗目(15勝)を喫した。5回6奪三振1安打1失点で降板。打撃では初回に中前打を放って2試合ぶりの安打をマークし、4打数1安打で打率.273となった。
初回を3者凡退に抑え、メジャー5年目で初の規定投球回(162回)に到達。すでに規定打席(502打席)に達しており、ワールドシリーズが始まった1903年以降の近代野球では史上初の“ダブル規定”の快挙を達成した。2回以降もリズムを崩さず、2回2死から3者連続三振。4回までパーフェクト投球を続けた。
だが、5回1死からボートへ四球、ピンダーの二塁打でピンチを招くと、カペルの中犠飛で先制点を献上した。その後、右手中指を気にする仕草を見せてチームトレーナーもマウンドへ。そのまま続投して5回を投げ切ったものの、この回で降板となった。
試合後、フィル・ネビン監督は「マメが少し悪化した。皮膚の一部が盛り上がり始めた」と、マメが降板の理由だったと説明。今季最終戦は白星とはならなかったものの、投手として15勝、防御率2.33、打者としても打率.273、34本塁打を放った今季の大谷を「特別な、特別な選手で、人間としても特別だ。彼がいて私は幸運だ」と称えていた。
この日の大谷は69球のうち、フォーシームはわずか4球しか投じず。スライダーが31球、シンカーが15球、カットボールが12球と、この3球種で投球の84%を占めた。この投球内容に指揮官は「彼はその日有効な球を使う。彼はよく打者や球の形を研究して、プレーの向上を目指している。特別な才能の持ち主。そして偉大な選手というのは常にさらによくなろうとする。ショウは毎日それをしている」とも評した。
レギュラーシーズンの全日程が終了。ポストシーズン進出を逃したエンゼルスはこれでシーズンを終える。来季は監督に昇格するネビン監督代行は大谷の1年について「素晴らしい年の、すばらしいエンディングだった。彼が登板するたびに、球界が何か特別なものを得ていることは明白だ。何かすばらしいことが起きると期待する」と語り、史上初のダブル規定を達成した大谷の今季の働きに目を細めていた。
(Full-Count編集部)