台湾の新球団「TSGホークス」は日本流? 井端弘和や元巨人助っ人が続々コーチに
打撃部門を支えるのは「台湾のイチロー」と呼ばれた元助っ人
監督が決定していないこと、また現役時代の三振数の少なさから、現在は富邦ガーディアンズで顧問をつとめる名将、洪一中氏の監督就任発表を予想する声も出たが、劉GMはこれを否定。17日に発表されたのは、1997年に「台湾のイチロー」と称され巨人入りしたルイス・デロスサントス氏の打撃コーチ就任だった。
現在55歳のデロスサントス氏は、台湾プロ野球では「路易士(ルイス)」の登録名で、1994年から96年まで兄弟エレファンツ(中信兄弟の前身)でプレー。穴の少ないスプレーヒッターで、3シーズン平均打率.361、首位打者1回、最多安打2回、三塁手としてベストナイン2回と活躍、22試合連続安打、89打席連続無三振など数々の台湾プロ野球記録を打ち立てた。当時は呉念庭(西武)の父、呉復連氏ともチームメートだった。
こうした好成績を評価し巨人が獲得したものの、日本では適応に苦しみ1軍では結果を残せなかった。翌98年に台湾球界に復帰、当時存在したもうひとつのリーグ「TML」で高雄エリアを本拠地とする雷公に入団すると、103試合で.打率358、リーグ1位の143安打、96打点と大活躍した。結局、台湾では5年計462試合で、通算打率.353、88本塁打、365打点をマーク。台湾のファンにとっては“レジェンド”外国人選手のひとりだ。
韓国やメキシコ、イタリアなどでプレーした後、指導者に転じ、ブルワーズのマイナーリーグなどで主に打撃コーチとして活動。近年は、母国の野球スクールで20歳前後の選手の指導を担当していたといい、まさに若いホークスナインの指導者として適任といえる。本人は「現役時代とてもよくしてくれた台湾の人々に恩返しをしたい」と話し、すでに選手たちの映像をチェック。自らの打撃技術を全て伝えたいと意気込んでいる。