15選手が戦力外、退団の日本ハム“嵐の秋” 新庄監督の「トライアウト」も終了

把握したチームの弱点…徹底した即戦力ドラフトに見える本気

 清宮幸太郎内野手が自己最多の18本塁打を記録したり、ドラフト9位で入団した上川畑大悟内野手が後半、遊撃のレギュラーに定着したりと進歩を感じさせる選手も現れたが、大半は指揮官の求めるレベルにまでは達しなかったようだ。特に戦力外や退団となった選手は、現実を突き付けられた格好だ。渡邉や高濱といった、昨季は1軍でプレーしていた選手をトレードの“駒”とすることにも、ためらいはなかった。

 新庄監督は、就任2年目の来季は「優勝以外いらない」と、1年目とは真逆の方針で臨もうとしている。今季はかなわなかったレギュラーの固定も進めていくだろう。20日のドラフト会議では、支配下で6選手を指名した。そのうち高校生は1人だけと、徹底した即戦力主義で、穴を埋めにかかっている。今季は打線の弱さが目立った。チーム得点はリーグ最低だ。

 1位の矢澤宏太投手(日体大)はDH制の大学野球でも投打二刀流でプレーしてきた。俊足強打の外野手としての起用もあるだろう。新庄監督は、現役時代のポジションだった外野手には求めるラインも高く、可能性がある選手をさらに集めている。阪神から獲得した江越も、身体能力には定評がある。FA権を持つ近藤健介外野手の去就が決まっていないこともあり、万波中正、今川優馬といったレギュラー“候補”に終わった選手の競争相手をさらに集めている。

 また、2位の金村尚真投手(富士大)は実戦力が光る右腕だ。そしてレギュラーが現れなかった二塁にはめられる即戦力として、メッツ傘下3Aの加藤豪将内野手を指名した。

 来春には新球場「エスコンフィールド北海道」が開場する。記念すべきシーズンに、新庄監督の歓喜の舞いは見られるのか。少なくともその目標に“情け”なしの本気で向かっているのは間違いない。

(Full-Count編集部)

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