首位打者→“並以下”に低迷も… 蘇った元DeNA助っ人への全幅の信頼「日本で打棒を発揮」
昨年の首位打者グリエルはPSで打率.367、2本塁打をマークしている
アストロズとフィリーズが対戦するワールドシリーズは28日(日本時間29日)に開幕する。5年ぶり2度目の頂点を目指すアストロズではユリ・グリエル内野手が好調。今年のポストシーズンで打率.367(30打数11安打)2本塁打、OPS.933をマークしている。昨年首位打者を獲得した38歳はレギュラーシーズンで146試合、打率.242、8本塁打と精彩を欠いたが、ダスティ・ベイカー監督は「彼なら結果を残せると信頼してきた」と述べている。米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が伝えている。
ジ・アスレチック」は「不確かな将来に備える中で、期待外れのシーズンに対する埋め合わせをしている」の見出しでグリエルについて詳報。2019年に31本塁打、昨年は打率.319で首位打者を手にしたが、今季は不振で昨年は3.7だったWARが-0.3になったことに触れ、「とにかく(昨年と)同じ打者ではなくなった」と解説する。ところが、ポストシーズンに入って本領発揮し、7試合で安打がなかったのは1試合だけ。「ひどく中傷されたレギュラーシーズンの後、健在ぶりを示している」とし、「完璧なタイミングで自身の能力を披露した。試合を見ている多くの人たちの前で打率.367を記録している。打席に立つ度に(三振せずに)バットでボールを捉えている」と評価する。
同僚のアレックス・ブレグマンは「ポストシーズンで、チームのために何度も重要な場面で活躍してくれている。僕たちは彼に全幅の信頼を置いている。彼は自信を持っていると思う。どんなキャリアを送ってどんな選手であるかを理解しているからね」と称賛。ベイカー監督は「彼は打撃に大きな誇りを持っている。キューバでも打ってきたし、世界中で打撃を披露してきた。アメリカでも日本でも打棒を発揮した。成績が下がったのは今年が初めてだ。彼ならしっかり打撃で結果を残せると私は信頼してきた。我々には彼が心底必要だ。我々の打線の中核を担っている」と絶大な信頼を口にしている。
2014年にはDeNAで62試合出場で打率.305、11本塁打をマークしたグリエル。2016年にアストロズ入りし、メジャー通算801試合で866安打、94本塁打、打率.284をマークした。「もう少し早くメジャーリーグのキャリアをスタートさせていれば『殿堂入りの議論にも入っていたかもしれない』と信じている」とも記事は伝える。
今オフにFAとなる。今季の不振により「38歳のグリエルの将来を評価するのは、アストロズにとっても彼に興味を抱いている球団にとっても複雑なことだ」と記事は解説するが、このポストシーズンの活躍はどう影響するのか。ワールドシリーズでのパファーマンスだけではなく、オフの動向も注目される。
(Full-Count編集部)