オリックスは「最高の形で神宮に挑む」 剛腕2人のベンチ外、指揮官が示した“覚悟”
吉田正は5回の第3打席で待望のシリーズ初アーチ「見切ったボールに対しては芯で捉える能力が高い」
ヤクルトのルーキー左腕・山下の前に第1打席は、真ん中高め135キロのカットボールを打ち損じ二ゴロ。だが、5回の第3打席では、ほぼ同じコースの137キロを完璧に仕留めた。
「初見の相手でやや気持ちが早くなって引っ張った形になった。ですが、次はしっかり修正した。どんなボールでも、見切ったボールに対しては芯で捉える能力が高い。ホームラン打者は強振してファウルになるが、彼の場合は打ち損じが少ない。これぞ、一流の選手といえる打撃だった」
中嶋監督が試合前に示した“覚悟”も見逃せないポイントだった。前日、好投した159キロ右腕・宇田川、160キロ右腕・山崎颯の2人をベンチ外。宇田川は5回1死から1回2/3を32球、山崎颯は2回を35球と、共にイニング跨ぎで球数を投げていた。
負け越している状況で、是が非でも勝利が欲しいオリックス。中嶋監督が下した決断に新井氏も「大胆で勇気がいる決断だったと思います」。