日本ハムを「世界一愛される球団に」 引退・杉谷拳士が明かしたフロント業への野望
来季から新球場「悔しい気持ちはある」も「そこはキッパリ」
――どんな14年間だった。
「僕がたくさん、北海道のファンの皆さん、日本中のプロ野球ファンの皆さんから元気をもらったと思っているので、毎日毎日目標を持ちながら過ごす大切さも凄く感じていて、次は今までお世話になった人たちに恩返しをする番だと思っているので、やり切ったなという気持ちの方が強いです」
――新球場でプレーしたかったという思いは。
「新球場になるのは分かっていましたし、何より一番近くの目標で頑張ってきましたので、そこは悔しい気持ちはあるんですけど、新球場に自分の将来を照らし合わせたときには、まだまだ視野を広げていかないといけないなと思うことが強かったのと、いろんな立場でファイターズの未来を考えたときに、今やる選択をミスらないようにしようと思いました。だからジェイ(野村)、幸太郎(清宮)、そういった選手たちがどんどん大人になっていく、その時にもっともっと強いファイターズにできるんじゃないかなという思いがあったので、そこでプレーしたいというよりは違う視線に変わっていたので、そこはキッパリしようと思いました」
――両親の反応は。
「父親はボクシングをやっていてすごく厳しい方でしたし、まずひと言目に父に『野球選手は一度終えます。これから未来に向かって前進します』とお話をしたときに、普段は口数が少ないんですけど『よく頑張った。お疲れ様』という言葉をいただきました。母親は帝京高校時代から朝4時に起きて、ご飯を1升炊いてお弁当をつくってくれて、毎日毎日やってくれましたし、ありがとうという言葉は伝えました。何を言われたかは覚えてないですけど、昨日も連絡をしていましたけど、なかなか話すことって……」
――帝京高の後輩たちの反応は?
「正直、(松本)剛にはすぐに伝えました。自主トレの件もいろいろ頼むぞと伝えました。石川亮にも直接会って伝えましたけど、本当にびっくりしていたというか、あんなに声デカいのに、こんなに小さくなってましたし。郡にはラインで報告しました。本当にみんな(引退を)知らなかったので『スマン、俺やめるわ』と。そうしたら『えっ、自主トレ一緒にできないんですか?』と。その前に野球だろうと(笑)。まだ信じていない後輩がたくさんいます。トレーナーさんたちにもまだ伝えられていないので」
――最後にユニホームを着る機会は。
「11月5日です。この2~3週間、あまり体を動かせていないので。きょう鎌ケ谷に行ってあすから全体練習に入りますけど、ファイターズのユニホームで楽しく野球をやっている姿を見せられたらなと思います」
(Full-Count編集部)