大谷翔平が敵軍ルーキーの覚醒を手助け? 攻略のための変化が「象徴的瞬間を生んだ」
ペーニャは9・11エ軍戦から打撃フォーム変更…大谷から初安打を記録した
アストロズは28日(日本時間29日)開幕のワールドシリーズでフィリーズと激突する。5年ぶり2度目の世界一を目指すチームにあって注目されるのが、ヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズでMVPに輝いた25歳の新人、ジェレミー・ペーニャ。終盤の活躍の要因は、エンゼルス大谷翔平投手対策として講じた“すり足打法”にあるという。ヒューストンの地元テレビ局が伝えている。
優勝決定シリーズ4試合で打率.353(17打数6安打)2本塁打4打点をマークしてMVPに輝いたペーニャ。NBC系列でヒューストンの地元テレビ局「KPRC2」のアリ・アレキサンダー記者によると、ペーニャが打撃フォームを修正したのは大谷が先発した9月10日(日本時間11日)のエンゼルス戦だった。それまでは投手側の左足を上げていたがタイミングを取るのに苦しんでいたという。「この弱点を突くのが上手かったのはショウヘイ・オオタニです。ペーニャは他の選手と同じようにオオタニに苦しみました」と番組内で説明している。
ところが、この試合からすり足に。「変化の小さい、つま先をタップするフォームに変更しました。これでも体重を使い、引きつけてパワーを生むことができますが、タイミングが違います」と解説する。この試合でペーニャは2打数1安打。第1打席で大谷から左前打を放った。大谷との今季対戦成績は11打数1安打6三振。これが唯一のヒットだった。
9月10日以前のペーニャの成績は打率.249、出塁率.285、OPS.695。ところが、9月10日以降のプレーオフを含む成績は打率.282、出塁率.307、OPS.862に上昇した。アレキサンダー氏は「この僅かな変化が、過去6週間でメジャートップ15レベルの打者に変貌させ、ア・リーグ優勝決定シリーズのMVP獲得につながりました」と説明。ペーニャ自身は「足を地面に早く着けることは、自分のスイングでステップの一部を無くすことだ。以前は足を上げている時に(球種を)読もうとしていた」と語っている。アレキサンダー氏はさらに「足を上げないことで、ペーニャはよりボールを見極めることができるようになった」とし、「ショウヘイ・オオタニ相手に修正したことが、数々の象徴的な瞬間を生みました」と述べている。
(Full-Count編集部)